■シルバー産業新聞|2015年11月10日(火)号 掲載

市民がアプリをダウンロードして認知症高齢者の徘徊捜査網を構築

ナスカ(滋賀県栗東市、井上昌宏社長)はこのほど、滋賀県の補助金事業で、徘徊高齢者の探索システムの効果測定を目的とした実証実験を実施する。
同実験は、徘徊高齢者に見立てた高齢者に500円玉程度の大きさの発信機を所持してもらい、受信機を介護施設の近隣住宅などに設置。 施設からどの道を移動したのかを記録することで、 行方不明になった際に、介護者が探しに行くための有効な情報を提供できるようにするもの。

滋賀県南部の4つの介護施設を中心に協力体制が組まれ、各地域の自治体や商店、タクシー会社、介護事業者らの参加によって大規模な実験を行う。

同実験のポイントは、町全体で徘徊する高齢者を見守るネットワークを構築する点。 発信機からの電波を、スマートフォンなどでも受信し、クラウドサーバでその情報を管理できるようになっている。 行方不明の通報発生など、有事の際には広範囲な捜索がスピーディにできるように、一般市民がスマートフォンに専用アプリをダウンロードするだけで、スマートフォンも受信機として活用できる。

専用アプリはAPPストアなどで簡単にダウンロードできるので、行方不明者が発信器を持ってさえいれば、SNSなどで拡散を行うことによって春寺に大きな捜索網の構築が可能になる。

これにより同社では、行方不明から発見までの時間が3分の1程度にまで短縮できると見込んでいる。実証実験は9月25日の守山地域のテストを皮切りに、栗東市では10月13日から実験データの収集を開始。 11月には草津市でも実験を行う予定。
問合せは同社(TEL:077-554-3706)まで。

参考URL:http://www.care-news.jp/bk_number/201511.html

みまもり隊
滋賀ICT大賞優秀賞2017